来待石製出雲式座型狛犬

来待ストーンミュージアムでは「島根の狛犬」〜来待石製出雲式狛犬、福光石製狛犬を中心として〜を開催中です。出雲式といわれる来待石製狛犬は座型(居獅子)、構え型(勇み獅子)と大きく分けて2種類の形態があり、真っ直ぐ伸びた尾、獅子顔、垂れ耳、前歯・奥キバの形状、台座に牡丹など細かい細工が施されているのが特徴です。また、天明〜寛政など初期系の出雲式は尾が丸まっている丸尾などがあります。台座も四角だけではなく天保あたりまで丸台座も多いのです。出雲式狛犬は来待石で作られており、松江など雲州を中心とした石工によって手がけられた狛犬です。日本海圏域はもとより瀬戸内圏域まで各湊でその勇姿を今も見ることができます。今回は出雲式狛犬のほんの一端をご紹介します。存分にその魅力に浸ってみて下さい。

写真順番に、松江市宍道町東来待 日吉神社 出雲式座型狛犬 文化13年(1816)石工 矢四郎作 座型に盤座(足を補強する意味での下台)があり、たれ目で哀愁の漂っている顔立ちは矢四郎独自の狛犬世界です。2番目、雲南市加茂町 加茂神社 出雲式座型狛犬 寛政2年(1790) 石工は不明 丸台座(出雲独自)に乗っている大きな獅子はなかなかの迫力、保存状態もかなりいい。是非訪ねてもらいたい狛犬です。3番目、松江市大草町 八重垣神社 出雲式座型狛犬 年代・作者とも不明 全国の狛犬研究者が注目している狛犬の一つ、神社の狛犬紹介でも「考古学者も驚嘆する狛犬・・・」昨年、来待ストーンの館長によって、類似型の天明2年(1782)の狛犬が玉湯町の山頂から発見されました。恐らく天明前後古くても享保までのところではないだろうか。出雲式八重垣型。4番目、東出雲町 出雲金刀比羅宮 出雲式構え型狛犬 寛政3年(1791) 松江石工 門兵衛作 猫か犬のようなしなやかな動きがたくみに表現されている構え型の名品狛犬です。この石工は讃岐金刀比羅宮に奉納されている天明1年(1781・記念銘の判読できた来待石製出雲式狛犬としては現状最古)の作者です。5番目、浜田市三隅町 三隅神社 昭和10年(1935) 松江市和田見町石工 渡部卯助作 石見地方最大の出雲式構え型狛犬です。現存している出雲式狛犬の数では最多の狛犬作者であり、県外にも多数作品があります。初代夘助(安政期)から昭和初期まで渡部商店の総称として当主の名が使われています。6番目、安来市 清水寺 出雲式構え型狛犬 文化6年(1809) 作者不明 胴長でお尻の上に尾が乗っている独自の狛犬です。来待石の長い石段を登るとこの狛犬がお出迎えしてくれます。隣の灯籠も火袋の受け鉢部分に細かい狛犬の彫刻が施してあります。このお寺の三重の塔のそばにも名品狛犬がいますが必見です。来待ストーンお薦めの狛犬をすこしばかり紹介しました。この続きはまた次回に紹介いたします。お楽しみに。